Feb 19, 2017

優しさ


数年前、京都に旅行へ行ったときのこと

東山の銭湯に行った。その周辺で暮らしているであろう人々が集う銭湯。良い時間だった。

当時、髪の毛の質を異様に気にしていた。くせ毛の髪の毛が嫌いで、旅行に行けば、ヘアーアイロンを持っていた。銭湯の更衣所でアイロンをかけるのは失礼だろう、と思いながらも使って良いか尋ねる。ヘアーアイロンが何なのか分かっていないおじさんは、とりあえず「いいよ」という。

アイロンを使っているうちに、おじさんはそれが何なのかが分かってくる。髪の毛が真っ直ぐに伸びていく。

使い終わったらすぐにしまいたいけど、高熱を出しているアイロンはすぐにしまえない。おじさんに、もう少しここに居て良いか尋ねる。
アイロンが熱いのだろうと察した、おじさん。それを手にして扇風機の前で冷まそうとする。その光景が、何とも愛くるしい。

「ちょっと冷めるまで時間かかりそうやな。ゆっくりしていけばええやん」

お言葉に甘えて、更衣所の片隅にすわり、熱が冷めるまで待つ。

あのときの時間、今でもたまに思い出す。

優しさはどこにでも、どこかには、ある。

Nov 21, 2015

A/B



 いつからか、駅から戻る道はBになっている。そっちの方が少し近い気がしたから
 でも、今日はお店に寄ったから、そこから帰りやすいAの道で帰ってみる
 久しぶりに通る道だから、何だか少し新鮮。Aの方が、家まで近い気がしてきた

 コーヒー豆をもらう
 実家から送ってきてもらった、まったく使われていなかったミルで豆を挽く
 お気に入りのマグカップで朝の一杯

 夕方、リサイクルショップに行く
 旅館に置いてありそうなティッシュケースに目をやる
 悩んだけれど、一度考える

 久しぶりの日記
 
 読んでくれた人、ありがとう

Apr 13, 2015

窓を見る

 

 先週は雨の日が多かった。傘をさす日々。雨に濡れない為の靴、のはずなのに、どうしてもすぐに靴下が冷たくなる。
 靴底を見てみると、くっきりと両方とも穴が空いていた。通りでこうなるわけだ

 電車に乗ると、ほとんどの人がスマホ画面に目を向ける。指で画面を叩く、シュッと動かす、また打つ
 地元で高校生活を送っていた頃、いつも乗る乗客は窓から見える景色を見ていた。1時間に1度の電車通過だから、その時間帯に乗る乗客の顔は大体分かっていた

 いつもと変わらないようで変わる風景。空が夕焼け色だと、田んぼの水面に写る色が綺麗。雨になると、遠くの山々に霧がかかって神秘的。そんなことの発見や、ぼーっと景色を見ながら何かを考えることが好きだった
 と、そんな高校時代のぼーっとした時間を、人が多い時間帯のエスカレーターに乗りながら思い出した。いつもなら右側から一段飛ばして上がっているけど、今日は左側でずっと立ち止まりながらエスカレーターを進もう。もう少し、あの頃の時間を思い出させておきたいし

 何度も思うが、傘を発明した人はすごいな

Mar 29, 2015

その頃はそのようで

 

 駅前から少し離れた下り坂を降りて、お爺さんが営んでいるパン屋に入った
 「いらっしゃいまし」
と言う。「ませ」ではない言葉づかいに、一度お爺さんの顔を見てしまう。あとで入ってきたお客さんも笑みながら見ていた
 手作り感満載のパンが並んでいて楽しかった。ニューヨークスタイルのようなマフィンの種類も豊富。懐かしさが溢れたのか、英語を話す外国人も入ってきた
 「センキューセンキュー、アリガトウ」
と、お爺さんは笑顔だった

 慌ただしい時間が過ぎて、何人かで昼ご飯を食べに出かける。お店は定食メニューが揃う。何にしようか迷っているとき、この雰囲気とは似合わない静かな女性の声の歌が聞こえてきた。耳をすまさないと良く聞こえないが、きっと数年前にたくさん聴いていた歌だろう、と思った。数秒後、サビに入るだろうと思っていたところで、少し盛り上がった。やっぱり、あの歌だ。嬉しかった

 好きな歌を聴けば、好きで何度も聴いていた時期があって、今でもその歌を聴けば、あの頃の匂いを思い出してくる。自分の体のどこかで、その感じを覚えていてくれて、ありがとう

 言葉はあてにならないけど、私のからだが感じたことは信じられる

 最近映画館で観た映画のフレーズ

 本当。信じられると思う

Feb 22, 2015

止めずに聞き続ける


 

 話しの途中で「あれ、今単語間違えて話している」と思いつつも、「きっとあの単語を使いたかったんだ」と理解してくれる人がいい。自分も向こうも

 高校生頃に観ていた映画のサントラを聞くと、鮮明にあの頃を思い出す。その記憶が未だに残っていて嬉しい

 大好きな歌をみつけた。「はじまりが終わらない、はじまりは終わらない」とコーラス。今年何度も聴きそう